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突然死リスク!ブルガダ症候群について詳しく知ろう

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突然死リスク!ブルガダ症候群について詳しく知ろう

突然死リスク!ブルガダ症候群について詳しく知ろう

2024/04/14

大阪府吹田市のいでハートクリニックです。

ブルガダ症候群は突然死の原因としても知られ、対処方法が注目されています。今回は、ブルガダ症候群について詳しく解説します。

目次

    ブルガダ症候群とは?

    ブルガダ症候群とは、遺伝性の不整脈疾患の一つで、突然死の原因となることがある症候群です。主に若年男性に多く発症し、心筋の電気的異常が原因で起こります。患者は、不整脈発作を起こすことがあり、この発作が突然死の原因となります。また、症状が現れないまま突然死が起こることもあり、急性心筋梗塞などと誤解されることもあり、診断に至ることなく命に関わる場合もあります。根本的な治療方法はなく、ブルガダ症候群によって致死的不整脈を起こすことを予防する治療が行われます。確実性の高い方法はICDとよばれる植込み型除細動器の治療ですが、場合によって薬物治療が行われる場合もあります。

    突然死リスクとは?

    ブルガダ症候群による突然死は、通常心室細動と呼ばれる致死的不整脈が引き金となって起こります。

    リスクを予測するうえでは臨床所見と心電図の所見が重要です。心肺停止の既往歴や心室細動の既往歴がある場合にはリスクが高く、不整脈に起因する失神歴がある場合にもリスクが高いと考えられています。男性の方が女性よりもリスクが高いと考えられており、心臓が原因か定かではない失神歴があったり、ご家族に心臓で突然死した方がいらっしゃる場合にも注意が必要です。心電図の所見にもリスクが高いと考えられる所見が複数ありますので、ブルガダ症候群で危険性を考える際には心電図も極めて重要です。ブルガダ症候群は心電図の所見から3つのタイプ(タイプ1・タイプ2・タイプ3)に分類されます。このタイプ1は特に危険性が高く注意が必要です。また、普段はタイプ2や3の場合にも風邪などの体調不良を契機にタイプ1の心電図を呈する場合がありますので注意を要します。

    日常生活の注意点とは?

    ブルガダ症候群を指摘された場合には日常生活において複数の注意点があります。何か症状でお薬を使用する場合にはご病気と干渉する場合がありますので、必ずブルガダ症候群と言われたことがあることを伝えていただく必要があります。また過度の飲酒は不整脈の誘因となる場合がありますので、過度な飲酒は避けていただく必要があります。また、上述の通り、発熱等によって突然死のリスクが増大する場合がありますので、発熱時には速やかに解熱をはかっていただく必要があります。また失神の症状があった場合には早急な受診が必要です。電気的除細動器(ICD)の植込みを行わない場合にも、突然死が起こるリスクはゼロではありません。ご家族や身近な方には心肺蘇生の講習を受けていただく方が望ましいと考えます。

    遺伝子検査で判明する可能性がある?

    ブルガダ症候群のリスクの評価を行う上においても、遺伝子検査が有用な手段として注目されています。例えば、SCN5Aという遺伝子変異によって突然死のリスクが高くなるという報告があります。このような場合、遺伝子検査を行うことで、そのリスクを把握することができます。ただし、遺伝子検査による情報は、精度が高い一方で、その情報がどのように使われるかには慎重な考慮が必要です。遺伝子検査に関する情報を、患者様が理解し、自分自身の意思決定に反映できるよう、医療者側がしっかりとサポートする必要があります。

    ブルガダ症候群の治療

    ブルガダ症候群では突然死のリスクが高いと想定される場合に突然死を予防する治療が行われます。確実性の高い方法は現時点では電気的除細動器(ICD)の植込みのみであり、突然死リスクの高いブルガダ症候群ではICDの植込みが強く推奨されています。一方で、ICDの植込みが困難な場合にはキニジンと呼ばれるお薬でリスクの低減を図る場合もあります。近年はカテーテルアブレーションの技術の発達も目覚ましく、薬剤抵抗性の心室細動が起こっている場合や、心室細動により電気的除細動が頻回に作動している場合に検討されています。

    健診等で心電図の異常を指摘されブルガダ症候群を疑われた場合には早急な循環器内科の受診が必要です。

    適切な検査や治療を行い、心臓の問題を早期に発見し、治療することが重要です。

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