【箕面市】COPDの最新治療法について

慢性閉塞性肺疾患とは、喫煙や大気汚染などの原因によって、気道が狭くなり、息苦しさや呼吸困難などの症状が持続する呼吸器疾患です。主に、慢性気管支炎と肺気腫が代表的な病型とされています。慢性気管支炎は、気管支の炎症や粘液の過剰な分泌によって呼吸がしづらくなる疾患で、主にタバコなどの悪習慣が原因となります。一方、肺気腫は、気管支支持を失うことによって肺の空気の残存量が増加し、肺組織が破壊されることで、息苦しさや動悸、体力低下などの症状が現れます。診断には、肺機能検査やX線検査、痰の検査、CT検査などが行われます。治療には、禁煙や運動療法、酸素療法、吸入治療などが用いられ、早期の発見と治療が大切です。

息切れにはCOPDだけでなく、心不全などの循環器内科疾患が関与している場合があります。またCOPDと心不全は合併していることも少なくありません。息切れの症状をお持ちの患者様の診療においてはCOPDの診断も重要ですが、循環器疾患の合併がないかを検索することも極めて重要です。そういった観点で息切れの診療に循環器内科的視点を加えることは重要です。COPDと心不全を合併して息切れを生じている場合には両者に対して治療を行っていくことが大事です。循環器疾患の検索のための検査としては血液検査、心臓エコー検査、心電図検査、心臓CT検査などを行います。

COPD治療においては吸入療法が薬物療法の柱となります。吸入療法に期待する効果の一つは気管を広げて呼吸を楽にすることですが、COPD患者様においては特に抗コリン薬というお薬が気管の拡張に有効とされています。また、β2刺激薬の吸入にも気管支拡張作用があり、抗コリン薬と併用を行う事でさらに有効です。近年ではそれら両方の成分を盛り込んでいる吸入製剤もでてきており、そういったお薬を使うことで効果的か吸入療法を行う事ができます。

抗コリン薬はCOPD患者様において有効なお薬ですが、緑内障や前立腺肥大症をお持ちの患者様には病状を悪化させる恐れがあり、使用できませんので注意が必要です。

医師と相談しながら吸入薬を選択していくことが重要です。

患者様にとって、呼吸筋のトレーニングは重要な治療法の一つです。運動療法による呼吸筋トレーニングは、呼吸筋を強化するために行われる一連の運動です。このトレーニングにより、呼吸筋はより効率的に働くようになり、肺の機能も向上します。一般的に、運動療法による呼吸筋トレーニングは、呼吸困難、肺疾患、心臓疾患、および神経筋疾患に対して効果的であるとされています。また、運動療法による呼吸筋トレーニングは、運動不足による心臓病予防にも有効です。これは、運動不足によって呼吸筋が衰えることが原因で、心臓病や循環器疾患が発症することが多いためです。従って、運動療法による呼吸筋トレーニングは、循環器内科において重要な役割を果たす一つと言えます。

禁煙は肺疾患や循環器疾患を予防するためにも、また既に疾患を患っている患者さんにとっても悪化を防止するためにも非常に有効です。タバコは血管を収縮させ、血流を妨げるため循環器に悪影響を及ぼします。また肺の組織を破壊して呼吸の機能を低下させたり癌につながるリスクも上昇します。禁煙はタバコによる影響を受けるリスクを下げ、肺・循環器疾患を予防する効果があります。また、既に肺・循環器疾患を患っている場合においても、禁煙することにより疾患が悪化するリスクを下げることができます。禁煙には誘因となる環境やストレスをケアするサポートや、ニコチン補助療法などの支援もあります。禁煙を考えている方は、肺・循環器疾患のリスクを改善するとともに、現在の疾患の悪化を防ぐためにも、積極的に禁煙支援を受けることをおすすめします。